2025年3月6日に放送された「ケンミンSHOW極」の「福島県民の熱愛グルメ」で取り上げられた「なみえ焼そば」。その深い歴史と、今でも福島県民の心をつかむ魅力をお伝えします。
浪江町の魅力と「なみえ焼きそば」の誕生

福島県浪江町は、人口5,000人未満の町として「住みたい田舎1位」に選ばれています。2020年には「道の駅 なみえ」が誕生し、地域活性化の拠点として注目を集めています。
約60年前に誕生した「なみえ焼そば」は、浪江町の一次産業(農業・林業・漁業)の労働者のスタミナ補給を目的として生まれました。太くて腹持ちの良い麺を使用する理由はここにあります。
なみえ焼そばの特徴とこだわり
「なみえ焼そば」の特徴は、以下の点です。
- 極太中華麺:浪江町にあったころは自家製麺でしたが、現在は、二本松市の片野製麺所で特注。讃岐うどん用の刃で切り出される麺は、16分間茹でてからお店に届けられます。
- 具材:具材は豚バラ肉と福島県産もやしのみ。シンプルながらも、素材の味を引き立てる構成です。
- 自家製ソース:福島県民の好みに合わせた甘めのソースを使用。ラードで炒め、麺に脂とソースがしっかり絡むまで炒め上げます。
- 仕上げ 食べる際には、七味唐辛子を振りかけるのが定番。
震災後の復興と現在の提供店
東日本大震災によって、浪江町の「なみえ焼そば」提供店舗は一時的にゼロになりました。しかし、現在では以下の5店舗で提供されています。
- 食事処 いふ(居酒屋)
- 麺や山里
- 呑み食い処 ひかり家
- 道の駅なみえ
- なみえアベンジャーズバル(新たに加わった店舗)
杉乃家:浪江町外でも味わえる名店
震災後、二本松市に移転した「杉乃家」は、浪江町で長い歴史を持つ老舗。市民交流センター内に店舗を構え、なみえ焼そばを提供しています。地元浪江町の人たちがおすすめするお店です。
新しい形で進化するなみえ焼きそば
浪江町の「道の駅なみえ」では、なみえ焼そばと海鮮丼ミニをセットした異色のメニュー(1,760円)も提供されています。また、「いろどり産直いなほ」では、お土産用の商品やコラボ商品もあり、併設されたパン店「まちのパン屋さん ほのか」でもなみえ焼きそばパンが人気です。
- お土産商品「なみえ焼そば(2食入り594円)」を家庭で楽しめます。
- コラボ商品「ももいろクローバーZ」とのコラボ商品(594円)
- なみえ焼そばパン「まちのパン屋さん ほのか」で人気の「なみえ焼そば」(324円)
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大堀相馬焼と浪江町の文化
「なみえ焼そば」を提供する多くの店舗では、大堀相馬焼の九頭の馬が描かれた皿が使われています。これは「馬九(うまく)いく」という縁起の良い意味を持ち、震災以前から親しまれてきました。
浪江町が生んだ「なみえ焼そば」は、地元民にとって単なる料理ではなく、復興と希望の象徴です。シンプルながら奥深い味わいを、ぜひその土地で体験してみてください。