大分県別府市の温泉街に、スコーンを愛する夫婦が開いた小さな洋菓子店があります。その名も「湯けむり洋菓子店」。店主の永松奈津子さん(50歳)と孝二さん(49歳)は、化学の研究者としてのキャリアを持ちながら、美味しさを科学的に追求したスコーン作りを続けています。
化学が導いた美味しさへの探求
京都市生まれの奈津子さんは、中学生の頃からお菓子作りが好きでしたが、同時に化学の授業にも魅了され、研究者の道へ進みました。大学院で化学を学ぶ中、同じく研究者を目指していた孝二さんと出会い、二人は意気投合。やがて結婚し、共に化学関連の仕事に就きました。
スコーンとの運命的な出会い
ある時、家族旅行で訪れたハワイで、奈津子さんはスコーンの美味しさに衝撃を受けます。「美味しくて幸せな気持ちになった」と語るほどの感動を覚え、帰国後は化学の知識を活かしてスコーン作りに挑戦。試行錯誤の末、自分好みのレシピを開発しました。
湯けむり洋菓子店の誕生
そんな中、孝二さんの転勤が決まり、二人は別府へ移住することに。その際、孝二さんが「奈津子さんの洋菓子店を作ろう」と提案し、奈津子さんも大賛成。こうして、2020年11月に「湯けむり洋菓子店」が誕生しました。元々は唐揚げ屋だった小さな店舗を改装し、スコーンをメインにした洋菓子店をスタート。化学的な視点から試行錯誤を重ね、美味しいスコーンの開発に力を入れています。
看板メニュー「湯けむりスコーン」

お店の名物は「湯けむりスコーン」。クリームチーズを練り込んだ生地の上にたっぷりのフルーツを乗せた贅沢な逸品です。さらに、新しい試みとして大分県産の干しシイタケを活かした「3大うま味成分」を取り入れた新作スコーンにも挑戦しています。
地元との温かい交流
湯けむり洋菓子店は、地元の人々に愛されるお店として成長し、常連客との交流も深まっています。お店のオーナー夫妻の温かい人柄と、化学の知識を活かしたお菓子作りが、多くの人々の心をつかんでいます。
おすすめメニュー
- 湯けむりスコーン(クリームチーズ入り&フルーツたっぷり)
- 新作スコーン(大分産の干しシイタケを活用)
- カラメルチョコスコーン(カラメルの風味とチョコチップの甘さが絶妙)
- 抹茶&お豆さんスコーン(京都出身のオーナーならではの一品)
- あんバタースコーン(オーナー自ら炊いた甘さ控えめの粒あんを使用)
店舗情報
- 店名:湯けむり洋菓子店
- 住所:大分県別府市石垣西10丁目4-48
- 電話番号:
- 営業時間:10時30分~完売まで
- 定休日:火曜
- WEBサイト:公式Instagram(@yukemuriyougashiten)
- 通販サイト:https://yukemuri1126.base.shop/
湯けむりスコーンとは?
日本で一般的なイングリッシュスコーンではなく、ハワイのスコーンを湯けむり洋菓子店風にアレンジしたスコーンです。フランス産クリームチーズがたっぷりな生地にバナナやブルーベリーなどをトッピングしています。国産高級バターとクリームチーズの風味が楽しめます。コーヒーとの相性はぴったりです。
別府の温泉街で生まれた、化学とスコーンの幸せな融合。「湯けむり洋菓子店」の美味しいスコーンをぜひ味わってみてください。