2025年8月16日放送の「人生の楽園」では、島根県安来市に誕生した創作工房「びいだま舎」が紹介されました。昭和の家屋を彩っていた模様入りの“型板ガラス”に新たな命を吹き込み、トレイやランプシェード、アクセサリーなどへと蘇らせる赤尾容子さん(57歳)の物語です。
昭和の記憶を灯す、ひとつの工房
型板ガラスとは、星や草花などを模した模様が施された装飾ガラス。昭和の玄関や浴室の扉などに使われていた懐かしい素材です。赤尾容子さんはこのガラスに魅了され、ステンドグラスの技法を用いて一点ものの雑貨を制作。その創作の原点は、20年前に譲り受けた大量の型板ガラスでした。
出会いと再生のストーリー

高校卒業後、京都の呉服店や広告会社で働いていた赤尾容子さん。趣味で始めたステンドグラスづくりが、やがて創作の道へと繋がります。倉庫解体の際に譲り受けた型板ガラスは、長い年月を経て、彼女の手によって再び光を浴びることに。
結婚を機に米子市へ移り住み、創作への想いを温め続けた赤尾容子さん。そして2025年2月、安来市の空き工場を改装し、店舗兼工房「びいだま舎」をオープンしました。
工房で生まれる「世界にひとつ」の作品

店内には、昭和ガラスを活かしたオーナメントやアクセサリーが並びます。特に人気なのが「ゆらゆらオーナメント」。割れたガラスのカケラを糸で吊るし、風に揺れて涼し気な音を奏でる作品です。
予約制のワークショップでは、好きな柄のガラスを選び、ステンドグラスの技法でハンダ付け。赤尾容子さんの指導のもと、パッチワーク状の飾りなどを制作できます。「世界でただ一つの作品ができた」と、参加者からは感動の声が寄せられています。
店舗情報
- 店名:びいだま舎(びいだましゃ)
- 住所:〒692-0063 島根県安来市植田町346-1
- 電話:090-8208-4531
- 営業時間:
- 日曜 11:00~17:00
- 土・月曜 13:30~18:00
- ワークショップ 第1,3土&月 9:30~12:30
- 工房開放(リクエスト制作体験)水曜 9:30~、13:30~
- 定休日:不定休
(訪問前にInstagramで確認がおすすめ) - 駐車場:あり
- 実店舗販売:あり
- オンラインストア:なし
(作品は店舗での販売が中心) - 公式Instagram:@bedamasha
「びいだま舎」は、昭和の記憶を現代に継ぐ、温もりあふれる工房です。懐かしい型板ガラスが、容子さんの手によって新たな命を吹き込まれ、訪れる人の心を優しく包み込みます。安来市を訪れた際は、ぜひこのガラスの物語に触れて見てください。きっとあなたの感性にも静かに響くはずです。